イロムク「この音を聴け!」蒼く燃える意志に迫る

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「東京発女々しい系ポップロックバンド」として活動してきたイロムクが、2015年8月19日にニューアルバム『アパートメント』をリリースする。今作は待望のタワーレコードでの販売が決まり、それも渋谷店、新宿店、梅田NU茶屋町店という3店舗での展開となっている、彼らにとってとても大きな第一歩となる作品だ。本インタビューでは、彼らの結成話や「キャッチーなメロディと歌詞はどうやって生まれるのか」といった根本的なところから、「このバンドでどこまで駆け抜けたいのか」といった未来像までに迫った。そして浮かび上がってきたのは、「絶対この音楽シーンで勝ち残っていくんだ」という燃え盛る意志を持つ、イロムクというバンドの勇敢な姿であった。
残念ながらこのインタビューを行った直後にベースの小澤廣人の脱退が発表されてしまったが、それでもこの作品に宿った熱い意志は削がれていない。今回のメンバー全員インタビューを読んだら、ぜひ一度この『アパートメント』を聴いてみてほしい。彼らの音楽への想いは、決して女々しくなんかないから。

取材:笠原瑛里 / 撮影:児玉駿介


ミッシェルみたいな曲を作っていて、「これ行けるんちゃう?」って勝手に思った(笑)

――まず、バンド結成の経緯を教えてください。

小澤廣人(Ba):3年前くらいに、もともとボーカルの藤沼と自分が同じ専門学校に通っていて、コピーとかをやってたんです。月1くらいのスタジオでオリジナルとかもちょいちょいやりながら、バンド活動もその時からやり始めてて。で、そこからそれぞれ仕事をやってたんだけど、ある時「バンド、がっつりやるか!」っていう話になったんです。そこでドラムを募集して、イロムクの前身である「シナスタジア」っていう3ピースバンドを結成しました。最初は(下北沢)GARGEでライブをやり、そっから本格的に活動をスタートさせて、下北沢界隈でライブをやっていました。で、屋根裏でライブをやったときに(辻)秀和と出会って、「一緒にやろうぜ」って言って誘ったんです。

辻秀和(Gt):それが2年前かな? この3人が出会って2年になりますね。

――辻さんはすぐにバンドに馴染めましたか?

辻:……あ、馴染めました(笑)。

小澤:うそつけ!(笑)

辻:最初は正規メンバーにもならなくて、ずっとサポートとしてやっていたんです。当時はもう一つバンドをやってて、そのときはそっちが本命のバンドだったんですけど、やっていくうちにイロムクが楽しくなってきて。それでメンバーからもお願いされつつ(笑)、正式に入ることになりました。

――小澤さんが先ほど「バンド、がっつりやるか!」となったとおっしゃっていましたが、その「やるか!」って思ったきっかけはなんだったんですか?

小澤:なんだっけ?(笑)

藤沼健(Vo&Gt):小澤が曲を作って来たんですよ。覚えてる?

小澤:ああ~。最初、今とは全然違う、ミッシェル(THEE MICHELLE GUN ELEPHANT)みたいな曲を作ってたんですよ。で、「ちょっとこれ行けるんちゃう?」みたいな感じに勝手になってきたんです(笑)。で、ちょうど藤沼と俺が仕事辞めたいっていう時期になって来てたから、「じゃあバンドやろうか」っていう感じになったんです。

――ちなみにそのお仕事というのは音楽関係ですか?

小澤:いや、全く違いますね。建築関係の仕事だったんです。専門学校もそうだったので。……だからきっかけは、まぁ自然な流れですね(笑)。専門の時から音楽やってたし、お互い仕事もそんなにうまく行ってたわけじゃなかったし。

藤沼:…俺は、上手く行ってたよ。

小澤:うそつけー!(笑) めっちゃ辞めてたやん!(笑)

辻:俺は地道にフリーターやってましたね。二人がしっかり働いてる間に(笑)。

 

彼女に振られて、曲を作って、それを親に聴かせたら泣いてもらえて、それが嬉しかったんです

――結成当初、音楽性の違いで喧嘩したことはありましたか?

藤沼:最初は小澤がずっと曲を作ってたんですけど、いつの間にか俺が作るようになって……書き始めた当初はめっちゃ歌詞で文句言われてたんだよな。

小澤:…いや、クソだったっす。

全員:(笑)

小澤:シナスタ(シナスタジア)のときとか、ほんとひどかった(笑)。

――藤沼さんはいつくらいから歌詞を書いていたんですか?

藤沼:高校1年か2年の時ですね。その時彼女に振られて、曲を作って、それを親に聴かせたら泣いてもらえて……嬉しかったんです。それが始めての作詞ですね。

――なるほど。ちなみに皆さんは当時どんな音楽を聴いていましたか?

小澤:最初はやっぱりBUMP OF CHICKENですね。大元はそこです。

辻:俺はELLEGARDENが原点です。あとはイロムクの音楽性とは全然違うんですけど、Nothing’s Carved In Stoneとか、テクニック系のバンドが好きでした。だけど最近はもう、藤沼くんの影響でクリープハイプを聴きまくってます(笑)。

藤沼:俺はクリープが好きなのと、演歌が好きなのと、カーペンターズが好きなのと、ミスチル、サザンあたりも聴いてましたね。J-POP育ちです。

――確かにイロムクの音楽って、J-POPとか日本のギターロックの要素が詰まっているなぁって思います。

藤沼:はい。あーあとNICO touches the Walls。これは3人に共通してますね。まだインディーズだった時のニコが好きで、よくライブを観に行っていました。