asayake no ato ライブレポート@11.13 下北沢ERA

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いつもエモを聴く度に言葉にならない感情が込み上げてきて、ライブで生音を浴びた日には「最高だ!」としみじみ思う。京都出身のasayake no atoもまた、エモを基調とした“最高”のロックバンド。10月に配信シングル『これからのこと』を発表した彼らは、その記念となるリリースパーティーの東京編を11月13日に下北沢ERAで開催した。

この日は下北沢ERAで彼らのリリースを後押ししたイベンター・ゆっちの協力のもと、共演者としてsaid、scene、mock heroic、LINE wanna be Anchorsと、鋭く尖った歌ものギターロックバンドが集結した。

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空気を切り裂くようなリズムギターで始まる「荒野 / 別れ」からいよいよasayake no atoがスタート。荒々しく肉厚なサウンドに、リズム隊のビートがビシバシと身体を打つ。彼らの楽曲の中でも一際クールなロックナンバーだが、神社(Vo & Gu)の生み出すメロディーが滑らかさを帯びていてasayake no atoならではの独特な中毒性がある。

続いて美しくノスタルジックなアルペジオが始まると、フロアからは「フゥ!」と歓声が上がる。MVとしても公開されている「指板の海」だ。ゆっくりと歩くようなリズムに優しく丁寧な歌が乗り、じんわりと心に染みていく。グッと力が入るサビがとにかくエモくて、フロアのあちらこちらで拳があがっていた。Cinema Staff・飯田瑞規を彷彿とさせる優しく聡明な歌声と、感情を全て放出してくるようなサウンドに泣けてきてしまう。

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「懐かしい曲」だと話す「Signal」では、軽快なドラムに柔らかいアルペジオのハーモニーが絡み合い、しっとりというよりは、しっかりと聴かせるバラードを披露した。<僕はどこにも馴染めない>と、誰もが一度は抱える孤独や空虚感を歌い上げていく。

新曲「Movielike」では「昔、こういうメロディックパンクを聴いたよね」と、飛び跳ねたくなるような明るいパンクロック調が感情を駆り立てていく。森泉(Dr)と中川(Ba)のガツンとくるビートに、高らかな神社のボーカルが乗っかって、ミドルテンポのリズムに自然と体が縦に動く。佐々山(Gu)は「どうですか、新曲いいでしょ」と、にやり。

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4曲目には「昨年出したmini albumから、最高のぶち上げソングをやりたいと思います」と、1st mini album『Memories』の1曲目「花たち / 旅」を披露。ハッピーな楽曲から徐々に手を挙げる人数が増え、会場に笑顔がこぼれていく。文学少年の気品も残りつつ、彼らが出せる感情をギリギリのところまでぶっ放してくる。サビ前のブレイクで佐々山が飛び跳ね、釣られるように会場の熱が高まる。

「歌っていることが大体暗いんですけど、過ぎていく時間に負けないように、という思いを込めて書きました」と神社が語り、今回の配信リリース曲「これからのこと」。サビでは神社が<どこまでも駆け抜けた>と伸びやかに歌い上げるのだが、これが本当に気持ちいい。佐々山が手を挙げ、会場を煽っていく。美しく煌びやかな音像だが、この美しさは心の奥底にある泥みたいなものを彼らの手で浄化しているようで、内気な少年の描く未来ほど理想的で美しく、希望に満ち溢れているのだろうと、asayake no atoを聴く度に強く思えるのだ。

会場を煽り、ギターを振り回し、汗だくになった佐々山が「最前のBOYS & GIRLSめちゃ盛り上がってますね」と笑いを取る。「ちょうど1年前にここ下北沢ERAでリリースパーティーをやったんです」と話し、京都から東京で企画を行うことの意味を噛みしめながら、2年連続で行えるという彼らのこの1年の活動ぶりもうかがえた。

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本編最後には「追想と未来」を熱くクールに演奏した。少し荒い歪みの音が、日本のエモらしくて堪らなく大好きだ!男臭いけど綺麗で、どこか品が良く温かみがある。裏声を織り交ぜるメロディや、パンキッシュなパワードラム、まさに“エモ”フレーズとも言えるリズミカルなギターを、全身で受け止めることが出来た。

そしてアンコールには「渚の光芒」で応える。asayake no atoというバンド名が表現しているように、朝焼けに感じる新しい始まり、大きな感動、今までのこととこれからのこと、そんな場面を切り取って、ギュッと詰め込んだよう。“最高”という言葉が「言葉にならないほどの感動」を意味するとしたら、これが音楽への最上級の愛の告白で、最上級の信頼なのである。

[Photo:小此木愛里 Text:加藤彩可]

◼︎セットリスト
1.荒野 / 別れ
2.指板の海
3.Signal
4.Movielike(新曲)
5.花たち / 旅
6.これからのこと
7.追想と未来
en.渚の光芒


▶️関連リンク
asayake no ato Official HP

▶️関連映像

▶️リリース情報
2015年10月28日(水)発売
asayake no ato – iTunes配信限定single “これからのこと”
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FTPS-43 / ¥200(tax in)
released by FURTHER PLATONIC
distributed by JMS(Japan Music System)

▶️ライブ情報
2015年11月26日(木)京都GROWLY(京都)
『asayake no ato presents “渡り鳥は帰路に就く side.7″
~iTunes配信限定single “これからのこと” release party 京都編~』
asayake no ato
dry as dust
Faded old city
キキトラックス
Age Factory
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