硝子越しの暴走「2014年、夏の陣」

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硝子越しの暴走が、2014年を駆け抜けている。1月8日に初の全国盤をリリースし、12日には初ワンマン、その後は関西を中心に勢力的にツアーを廻り、3月31日のツアーファイナルまでにCD手売り枚数は115枚に上った。そんな彼女たちの夏の陣が幕を開けている。7月から3ヶ月間、新宿Motionで彼女たちを見守るブッカー石井里実との連続共同企画を行い、更に7月26日は下北沢BASEMENT BARとTHREEで往来自由のフェスも開催する。休む間もなく弾丸を打ち込んでくるその原動力は、“ライブハウス”と“人”との深い絆だった。今一度ハコとの関係やバンドのあり方を見つめ直すため、硝子越しの暴走の3人に話を訊いた。

取材:加藤彩可


かっこいい人たちがいっぱいいたハコ

—新宿Motionとは切っても切れない関係にあるのでは?

小嶋チャン麻起(Vo&Gt):Motionはバンドを始めてオリジナルに転向してからずっと出たかった憧れのライブハウスだった。一回デモを持って行ってコテンパンにやられて、その後また出させてもらった時に「これから一緒に頑張って行かないか」と石井さんが言ってくれて。「月に1回出てみようか」みたいなテンションで始めてから、3年半ですね。

—その時はもう既に今の3人?

小嶋:いや、ギターがいて、4人。ベースも違った。

—“憧れのライブハウス”という言葉が出ましたが、憧れていた理由は?どんなバンドに憧れていた?

葉月(Dr):Sorrys!、imamon、この辺りのバンドはずっと憧れているって言い続けていて。或るミイと出会ったのもMotionだったし。

—それはオリジナルを組む前から?

小嶋:コピーバンドをやっている時からフラッとライブハウスに遊びに行く機会が増えて。新宿のジャンルとかを知るうちに、Motionに行ったらかっこいい人たちがいっぱいいた(笑)。

ダメだししてくれるライブハウスが少なくなった

—自分たちが“ハコにお世話になる”ことの意義や、ハコとの関係があったからこそ出来たことなどは?

葉月:今日(取材日は7月7日)もライブがあって、それでMotion連続出演が37ヶ月くらい?

小嶋:今日で40ヶ月?

葉月:おお、記念だった(笑)。40ヶ月になるけど、Motionに出れることが当たり前とは思えない。毎月出させてもらえるバンドでいるということがモチベーションになっている。

小嶋:ホームだけど、一番食いついている。

倉持亜耶乃(Ba):いつも見られているからこそ、やんなきゃいけない、見せなきゃいけないみたいなね。

葉月:バンドに対して色々言ってくれるハコが風潮的にも少なくなったような気がして。バンド側も「あのハコ、ダメ出しするから嫌い」みたいな感じが増えているような(笑)。私たちはまず「挨拶をしろ」から教えてもらえるハコがたくさんあったので。

小嶋:育てたっていう意識は多分向こうにはないと思うんですけど、何も分からないところから育ててくれて、教えてもらったのかなって。あとは単純にいろんな機会をもらえた。何かしたいなって思った時に応えてもくれるし、その分応えなきゃとも思うし。そういう関係でいれてるってことかな。

全国流通とメディアへの掲載が大きなプラスに

—7月26日のフェスの会場であるTHREEとBASEMENTもよく出られているライブハウスですが、いつ頃からやろうと思っていた?

葉月:ツアーファイナルくらいからかな。Motionの入場無料の3ヶ月企画よりも先に、7月26日でやろうねって。日程とかもらって動き出したのがツアーファイナル終わって4月くらい?

—ファイナルの時に「夏にでかいことやります」って言ってましたよね。そもそもワンマンやツアーの手応えなどありましたか。

倉持:今までと一番大きく違ったのは、CDを初めて全国流通して、買ってから来てくれる人が多かったところで。知らない人がCD買って来てくれるって言うのが一番嬉しかった。

小嶋:「サインもらおうと思って持って来ました」って。

葉月:でもそれも以前大手Webサイトでインタビューを受けたり、フィーチャーしてくれた影響だね。

小嶋:うん、媒体の力が大きかった。フリーペーパーだとか、ネットで見ましただとか、本当にデカくて。名古屋で今までのCDを全部持っていてくれた人がいたのは本当に感動した。名古屋は一回も行ったこと無かったんだけど、通販とかで買えるもの全部買ってくれていて、「楽しみにしてたんです」って。全部にサイン書くみたいな(笑)。「ありがとう、ありがとう」って。

—通販はずっとやっていた?

葉月:うん、できる限りだったけど。

—全国にファンが増えたという、その実体験があるのは大きいですね。

倉持:意識が変わりますね。