羽田野元彦(ごっこ)×加藤彩可(phonegazer)Split Single「第六感」に寄せて

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「LILY MUSIC」のレーベルメイトであるごっことphonegazerが、2014年9月21日にSplit Single「第六感」をリリースする。日頃から交流も深く、互いに切磋琢磨し合う良いライバル関係の2組が、リリースに向けてどのような想いを抱いているのか。フロントマンである、ごっこの羽田野元彦氏とphonegazerの加藤彩可氏による対談が実現した。それぞれの考えるバンド観や人生観などを通じ、作品とリリースライブへの意気込みを語ってもらった。

取材:真野竜哉


「音楽上手い下手はもちろんだけど、やっぱり上手くやっていけるか」

—2人はレーベルメイトであり、同じボーカルという立場ですが、まずお互いのことをどういう印象に思っているのでしょうか。

加藤:羽田野くんが私のこと何か思ってるのかとか…全然何も思ってなさそう(笑)。

一同:(笑)

羽田野:でもバンドの感じは一緒に対バンしても合ってるよね。なんだろうね…ソウルメイト?

一同:(笑)

羽田野:あとは平久さん(phonegazer Gt. 2014年4月に加入)が入ってよかったよね。音楽性だけじゃなくて人間的にも。バンドはそこが大事じゃない?音楽上手い下手はもちろんだけどさ、やっぱり上手くやっていけるかだし、そういう意味では平久さんはキーパーソンになってると思う。

—phonegazerが思うごっこはどうでしょう。

加藤:私個人はそもそもコンピレーションアルバムを一緒にやったことからなんだよね。その頃うちはまだHISOKAという名前でやっていた。コンピはごっこが1曲目で「バースデイ」が入ってて、うちが2曲目で「残像」が入っていて。何組も入っているアルバムで多分20組くらい入ってたんだけど、その中で「これはめっちゃいい」って思ったのが、ごっこだった。他にもいい人たくさんいたけど、一番よかった。

羽田野:これは嬉しい話。

加藤:それがきっかけで最初にごっこを知って、いいバンドがいるなと思ったんですよね。でもそのあとごっこはメンバーの就活とかでバンドを少しの間活動休止しちゃったし、去年7月のうちのリリースの時も誘ったけどまだダメで。秋くらいになって、ごっこがアルバムを出すってレコ発に誘ってくれて。その時にライブを見たら一番最初にライブを見た時と180°くらい変わってて。

羽田野:そうなの?

加藤:前に見た時は曲がいいなってくらいで、ライブに爆発的な印象があったわけじゃなかった。それがすごくライブよくなってて、ビックリしたんだよね。

羽田野:好き勝手やってたら自己満の世界になっちゃうし。MOSAiCの森本店長とかにも言われたけど、お客様に寄り添う気持ちというか(笑)。

加藤:羽田野くんに久しぶりに会った時に、羽田野くんの意気込みがすごくて。

ちゃんとお互いが切磋琢磨出来ている

—2組の様子を俯瞰して見てると、phongeazerが先にRO69入賞したでしょ?そこで羽田野くんは「何糞!」ってなったわけじゃん。

羽田野:(笑)。

加藤:でもうちがその後ギター抜けてゴタゴタしてた間に、ごっこはサカスプ出たわけだから。

—そう、だから面白いよね。ちゃんと切磋琢磨を出来ている。

加藤:ごっこが休んでる間にRO69からピョンって行こうと思ったのに、助走付けすぎて落っこちたみたいになって(笑)。落っこちてる間に来ちゃった。

—だからちゃんとお互いが同じラインに立てたところで、今回のスプリットシングルリリースの話が来たわけですよね。

加藤:そうだね。リリースはレーベルから「やってみないか」って提案があってそれがきっかけなんだけど、光栄でしたね。「ごっことやれるなんて!」って(笑)。

羽田野:おい、やめろよそんな持ち上げるの(笑)。

—このタイトルは?

羽田野:「第六感」。

加藤:これは羽田野くんが決めたんだけど、全く意味がないらしい。

—(笑)。何の意味もないの?

羽田野:音楽とか聴くと何も考えないでいられるじゃん。曲を聴いてると「いい音楽だな」ってさ、人間1つしかものを考えられないから。でも音楽を聴かないと歩きながらとかものを考えるじゃん。その時に「第六感」的な言葉が出て来たんだよね。全く意味がないわけじゃないけど、何でその言葉が出て来たかは覚えていないんだけど。

加藤:それは結構前に出て来た言葉なの?

羽田野:いや、決めようよって時。「タイトル決めて」って振られてたから。ああいうのは怖いよね、宿題みたいで(笑)。

音楽ルーツの異なるメンバーと作曲をしていくということ

加藤:お互いに新曲を入れようってなってたんだけど、うち新曲がなくて。5月くらいにスプリットの話が出たんだけど、平久さんが4月に入ったばかりだったからまだ落ち着いていなくて。でも羽田野くんは「俺らいっぱいストックあるわ〜」とか言ってきて(笑)。

羽田野:そうだっけ(笑)。

加藤:それで結局ごっこはレコーディングの時も多く録ったりしてたしね。だから最初はお互いに新曲のつもりだったけど、ごっこは既にライブでやってる曲を録ってた。あの曲はどういう曲なの?

羽田野:「回想記」はポンと出て来た曲じゃなくて、それこそ自分に課題を課した曲なの。俺らは速い曲がないからスピーディーな曲を作ろうと思って。

—何曲入るの?2曲?

羽田野:1曲ずつで2曲。フォンゲイザーの「オアシス」はどうなの?

加藤:正直フォンゲイザーは曲作りが今すごく大変なの。何故なら私の育ってきた環境的は“THE ロキノン”みたいな感じで、超王道J−ROCKが根本にあるの。でもメンバーは全然そんなところを通ってなくて、去年加入のドラムの種ちゃんも、春から加入のギターの平久さんも洋楽志向。彼らの方が技術的だし専門用語をきちんと勉強して来ていてワードを引っ張ろうとするんだけど、私的にはそれじゃ当てはまらなくて。私は感情の人間で「こういう気持ちの時に聴きたい曲」とか「こういうテンポ」とかになっちゃって。意思疎通がすごく難しい。ポップの定義も全然違うし。

羽田野:本当にわかるよ、全然違うんだよね。俺も石川(Ba.)と俺が似てて、一平(Dr.)と誠(Kye.)が別なの。

—難しいね、ポップの定義とかみんな違うし。

加藤:前のメンバーは私がポーンと弾き語りしたらすぐ反応して合わせてくれた。スピードは速かったね。でも「こういう曲にしたい」っていう意図がきちんと伝わらないまま全員が好き勝手にやってたから自己中心的になっていて。今のメンバーはスピードはないかもしれないけど「こういう曲にしたい」ってことに従順に従おうとしてくれる。唯一その中で“エモ”って言えば全員わかるだろっていうのがあって、オアシスは“エモ”にしたんだよね。だからひたすら“エモ”っぽい洋楽のバンドとかを挙げまくって。

羽田野:でも最近エモって色んな感じなの出て来てない?

加藤:うん、だからその中でもアメリカナイズで。

羽田野:ああ、洋楽っぽい感じなんだ。

加藤:それでやったら全員そこは好きなジャンルだったから合致して。みんな熱量も入ったし、スピードも早かった。